樹木高所作業のプロ集団、アーボジャパン。ロープアクセス技術と植物の専門知識で、日本の樹木を健やかに育てます。
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アーボジャパン仕事内容 / 植樹


『種から育てる』
植樹もアーボリストの大切な仕事です。
アーボリストは『高木の伐採屋』と言われることも多くありますが、本来は高木になる樹木(=高木性樹木※1)を種から老木になるまで生長見守るという職業です。ですから、植樹もアーボリストにとって大切な仕事の一つです。
※1 高木性樹木とは種から育った木の樹高が2M以上(5M以上とする場合もある)になる樹木を言います。例えば、クスノキ、クヌギ、サクラ、スギ、ヒノキなど。対して低木とは、アジサイ、ツツジ、ウツギなど。


植樹の目的を見極め、樹種、配置を検討します。

なぜそこに樹木が必要なのか? 何のために必要なのか?
お客さまからのヒアリングに基づいて、植樹する目的、土地柄、人との関わり、周りの環境、手入れの方法などを考慮し、植える樹木の種類と配置を考えます。


私たちのこだわり。
お客さまの要望を生かすことは大切ですが、私たちは何よりも、その土地にあった樹木、周り環境や景観に配慮した植樹を進めています。それは、高木性の樹木は長年に渡りそこに根付き、周りの方々と生活を共にするからです。2年、3年だけを考えた植樹ではなく、20年先、30年先を見据えた植樹を提案したいのです。時にはお客さまの意見とは違う植栽を提案することもありますが、粘り強く、樹木や環境についてお話して、理解を求めます。そしてその結果として、お客様に喜んで頂いています。


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植栽例
生駒市北田原工業団地
廃プラリサイクル施設「くるくる館」植栽

広さ約110平米の敷地に約400本の植樹を行いました。植樹はご依頼主の社員の方々と一緒に行い、今後の管理も従業員の方々とアーボジャパンが協力して行います。
□「くるくる館」とは
くるくる館は、株式会社生駒市衛生社の一般廃棄物処理業の一環として、2011年10月に稼動し始めた“プラスチック製容器包装”の選別・圧縮梱包施設。
生駒市内で収集されたプラスチック製容器包装を選別設備に流し、国の定める基準に従い、不適合物の抜き取りをし、運搬しやすいように圧縮梱包した後、各年度ごとに、決められた再商品化事業者(リサイクル事業者)へ引き渡しています。
引き渡されたプラスチック製容器包装は、再商品化事業者によって材料リサイクル・ケミカルリサイクルされています。
くるくる幹外観

□植栽のポイント
・地域の生態系に考慮した樹木選び
・社員、訪問者、近隣住民の生活環境に配慮した樹木選び
・「環境を学ぶ場」として活用

□樹種の選択
ヤシャブシ、アカシデ、イヌシデ、コナラ、ウワミズザクラ、エコノキ、カキノキ、カマツカ、コブシ、サカキ、シラカシ、ヒサカキ、ヤマザクラ、ウツギ、ガマズミ、キブシ、サンショウ、シモツゲ、ニシキギ、ムラサキシキブ、ヤマアジサイ、ヤマハギ など…

管理者へのインタビュー
こんなところに小さな森プロジェクト 
〜植栽活動を通して出会った人々〜
今回は、生駒市北田原工業団地にあるプラスチックのリサイクル工場「くるくる館」にお邪魔し、植樹場所の手入れを担当していただいている藤中章夫館長にお話を伺ってきました。。 くるくる幹外観
◇植栽を実施したときはどんな気持ちでしたか?
最初小林さんにお話を伺った時に「地元の木を使いたいので、裏にある、あの山の木から選んでここに植えますよ〜。」と言われたときは、正直驚きました(笑)庭に植える木は、見た目が美しいと言うか、綺麗な花が咲く木や、年中葉が付き緑を楽しめる木を選ぶという考えが一般的と思っていたからです。掃除が必要な落葉樹とか、山の森と同じ樹種の木々を植えるとは考えたこともなかったので、びっくりしました。

◇植栽前と植栽後では何か気持ちの変化はありましたか?
そうですね。
今はまだ小さくて細いし、枝しかないような状態なので、みんなには「だいじょうぶ?枯れてない?」とよく聞かれるんですが(笑)、それでも毎朝草刈りなどの手入れをしていると、小さな虫もいるし、都会では見たこともないようなバッタがいたりするんです。「このバッタは何バッタだろう??」ってワクワクして「あっ。あの山から来たんだな〜。ここは山と繋がってる。」と思ったときから、“見た目が綺麗で魅せるのが庭”という考えが最近変わってきました。自然がそのままここに来た!という感動がいちばん大きかったです。
山って虫もいて、鳥もいますよね。この植栽した場所が、裏の山の森と同じ環境になってきたと気付いた時に、環境を良くするということは、見た目を良くするために植樹することではなくて、「虫や鳥がいる、より自然に近い状態を広げていくこと」なんだなぁ、と思うようになりました。

◇これからの成長した樹々と「くるくる館」、
 
将来の理想像や夢があれば教えて下さい。
今回植えた樹々が育って、本当に裏の山のような森に育ち、子供たちが気軽に遊べる“身近な森”になれば嬉しいです。
僕らが子供の頃は、よく子供たちだけで山へ遊びに行きましたが、今は山に行きたくてもそこまでの道のりも危ない。親も心配で遊びに行かせられないんですよね。もしここの木が大きく育ったら、そんな子供たちが集まる場所になって、工場見学と森遊びを合わせた新しい教育の場として提供できたら最高ですね。また、ここを訪れてくれる業者の方や、同じ工場地帯の企業の方が「育ってきたね!」「鳥の声がしたよ!」と身近な自然を体感できるようになれば、環境問題を考える良い機会にもなると思います。将来、くるくる館がそんな自然の大切さを発信できるような場所になれば、本当に最高だと思います。

◇アーボジャパンについての印象や、
 
実際仕事をした感想を教えて下さい。
小林さんは豪快な方だな〜と思いました(笑)
自然体、といってもいいかもしれません。
ここに違う種類の木を数十本植える際に、並べ方や配置の仕方で迷っていた僕たちに小林さんがさらっと言ってくれたんです。
「木は自由に植えてください。植え方もきっちりしなくて好きなようにしていいですよ。もしそれで枯れるような木があったとしても、それは森でも枯れていく木だったということです。」
これには驚きましたね。僕らは「きちんと順序立って植樹をし、植えた木はもちろん、全部枯らさないように育てなければいけない。」と考えていたからです。小林さんは見栄えの良さよりも“いかに自然に近づけるか”という目線で考えている方だな、と思いました。自然の中で長く樹々と関わる仕事をされているので、本当の意味での自然の美しさというのをしっかり理解しているんだなぁと感じました。

◇今後のアーボジャパンに期待することはありますか?
今後の活動としては、自然を身近に感じられる小さな森を、これからもっと増やしていってほしいなと思います。このくるくる館のような場所がどんどん増えれば、山から下りてきた虫や鳥が、近隣の小さな森へ、森へと移って行けますよね。「森を身近に感じること」それが本当の意味での環境を考える、ということに繋がっていくと思います。

◇植樹の様子


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【取材者後記】

予想以上に綺麗で、丁寧な掃除の行き届いた工場内の見学から始まった今回の取材。
見えてきたのは、現場の方の仕事への情熱と、今までの正確なごみ分別に対する自身の意識の低さへの反省、そして森に対する狭い固定観念の自覚でした。藤中さんとの対話を通して、植栽の「木を植え、深緑や木漏れ陽を癒しとして感じられる場所を増やす」という一面ばかりに焦点をあてていた自分に気付かされました。
「虫や鳥、生き物が住む場所」こそが森であり、都会でもこの森が身近にある環境を築くことが、アーボジャパン小林が言う“自然と肩を組む生活”と呼べるのではないだろうか。この本来の植栽の大切な意義を、今後も忘れないように活動して行きたいと思います。
 「去年ここにクヌギを植えたんです。この樹が大きくなったら、ここにカブトムシが飛んでくるかもしれない!と心から思えるようになりました。」と笑顔で語ってくれた藤中さん。
今後も容器包装プラスチックの正しい分別システムの確立と、貴重な資源として活用できる石油製品の再利用を、講演会や工場見学を通して発信し続ける企業でありたい、と目をキラキラさせて話して頂けました。
 現状を変えるために行動する事の大切さに気付いても実行に移す人が少ない現代で、環境循環型社会の実現を掲げ、「いま、くるくる館にできることをしていきたい」と実際に一歩を踏み出した、生駒市衛生社の方々の情熱が本当に素晴らしいな、と感じた1日でした。
2012. Hitomi Mohri






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